え、プリンがひもになる??この1冊を読めば簡単に理解できちゃいます!マンガでわかる量子力学

萌え量子力学


本の内容

萌え量子力学その3

萌え量子力学その2

萌え量子力学その4
―読者の感想―

古代ギリシャの哲学的な物質起源論から話を起こし、17~19世紀の化学を土台にした実証的原子論や元素の周期表の話を経由してから、20世紀初頭の量子論の萌芽へと話を進めている。そのため、本題の量子論に入るのは本書の中盤を過ぎてから、書名通り量子力学と呼べる領域に突入するのは、本書も終わりに近づいてからである。ちょっと書名と中身に乖離があり、量子力学というより、原子の科学史といった方がピンとくる。しかし、「マンガでわかる」という趣旨なので、そこは堅いことは言わない。シュレディンガー方程式の話題に入る前に、高校・大学教養レベルの物理数学の復習も挟んでいるのは助かる。そのおかげで巻末付録の井戸型ポテンシャルを仮定したシュレディンガー方程式の解法もわかりやすかった。マンガの筋はちょっと取ってつけた感があり、また方程式の展開にいくつかのマイナーな転記ミスがあるものの、物理学者になりたかったという著者の渾身の作だけあって、内容を理解して描いており、読者に自分で解かせて理解させようとする熱意が感じられる。

 

量子論が面白いのは日常ではお目にかかれない不思議な現象ばかりが出てくるという点。でも、コレは外観を眺めるだけなら「ああ、不思議だね」で済むのだが、現象を数式を使って解明しようとすると大変煩雑になり、それ故に学習者に嫌われる。
本書はマンガでわかる宇宙の続編という成り立ちで、前作と同様演劇を織り交ぜての解説となる。同じキャラが出てくるのはどこかうれしい。
量子論の確立を科学史から追いかけていくという、これまで幾度となく行われてきたアプローチを取っている。これまでの解説本とは違うのは、シュレーディンガー方程式を導出するという滅多に見られない試みだ。一応、高校数学を修めている者が理解できるように取り計らっているが、出発点の意味が不明瞭だったり微分方程式をこねくり回していたりと説明不足な感もある。数式が出てくるのはシュレーディンガー方程式を導出する所だけ(巻末に井戸型ポテンシャルとかの解法があるけど)で他の部分はわかりやすい読み物となっている。


 

本の詳細
タイトル マンガでわかる量子力学
ページ 244ページ
出版社 オーム社
発売日 2009年12月
大きさ 23.6 x 18.4 x 2cm(縦×横×幅)
定価 2,310円

 

目次
プロローグ 一寸法師とおやゆび姫
第1章 「半分の半分の半分…」は?
第2章 原子が「アトム」ではなくなったとき
第3章 原子の中はどうやって探る?
第4章 量子力学がなければ原子は壊れてしまう
第5章 物質の正体を突きつめていくとオバケになる?
エピローグ 量子力学は「他の世界」にも及んでいる
巻末付録 シュレーディンガー方程式を解いてみよう!
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